季節に1度、着物の本格お手入れ『箱に詰めて送るだけで着物のクリーニング』
今回は着物の宅配クリーニングを紹介したいと思います。前回の記事ではポリエステル製着物の自宅での洗濯について記載しましたが、セルフでは難しい本格洗いや季節替わりの収納前等、しっかりとしたプロのクリーニングを活用すると大切なきものがより長持ちします。
どんなときにプロに頼るのか
まずはどんなときにプロのクリーニングに頼るのかを考えていきましょう。
自力で落とせない汚れがついてしまった
ベッタリと染み付いてしまった油汚れや着色の強いシミ等を自宅洗いで落とすのが難しいかと思います。下手に力を入れると逆に汚れが定着してしまうこともありますし、強い洗剤を使ってしまうと色落ちや色あせの原因になったり、手荒れ等の原因にもなりかねません。一般的な洗剤で落とせない範囲の汚れでは基本的にプロに任せた方が間違いがないかと思います。
自力では直せないシワや型崩れができてしまった
自分の力では直せない深いシワや、どこかを直すと別の場所がヨレてしまうような難しい型崩れができてしまった場合もプロに頼るのが無難です。着物の場合はしっかりアイロンをかければ直せそうな場合でも温度の制限やあて布使用の指定等で思うようにアイロンを使えない、あるいはどの程度使っても大丈夫なのか分からないという状況もよくあるので、その場合もノウハウとスキルを持つプロに任せた方が品質を維持して形を直してくれるでしょう。
洗えるのか分からない
そもそも自分で洗えるのか分からない時もプロに丸投げするのがいいですね。例えば洗濯表示が薄くなったり擦り切れて読めない場合、あとは洗濯機やアイロンの表示が一般的でなく、どのモードを使用すれば良いか分からない。そんな場合も探り探り自分で洗って怖い思いをするよりは、プロに任せた方が安全です。中途半端に試してしまうとダメだったときにプロでも取り返しがつかなくなることもあるので、後悔しない方法を選びましょう。
季節に1度のオーバーホール
このサイトでは、普段は自分で洗っている場合でも、衣替えのタイミングで一度プロに任せておくのをお勧めしています。自宅洗いでは見逃して洗いきれていない汚れや、着用を重ねるうちに少しずつ変化している形やシワをリセットしておくと、数ヵ月のブランクを空けて着るときの気持ちよさが変わってきます。加えて衣替えの話をすると「洗う」もさるものながら、「畳む」が意外に難題で、長くしまっておいてもシワにならないように、形が崩れない形に畳むのは、自分でやるよりもプロに任せる方が安心です。そのまま保管できる形で梱包までしてくれるのが非常に便利ですね。
洗うのが面倒
シンプルでズボラな理由ですが、アリです。確かに自分で洗えば節約になりますが、それ意外のメリットはほとんどありません。逆に言えばお金と引き替えで良いのならば、プロのクリーニングに預けない手はありません。
ご近所と宅配、どちらに任せるか
筆者としては宅配の方が好きなのですが、着物を預けても信頼できるクリーニング屋さんがご近所にあるのなら、そちらに任せるのも良いと思います。ここで簡単にクリーニング店と宅配クリーニングの比較をしてみましょう。
クリーニング屋のメリットは価格と納期
クリーニング店のメリットはシンプルに価格ですね。宅配ではどうしても送料が乗ってしまうので、やはり料金の面では不利です。また、納期についても往復の輸送で追加の時間がかかるので、クリーニング店の方が有利です。
運ぶ手間は宅配の圧勝
宅配クリーニング1番のメリットは当然ながら持ち運びの手間が無いことです。家から1歩も出ずに着物を預け、受け取ることができます。梱包の手間は多少ありますが、壊れ物等と違いビニールにくるんで箱に入れるだけなので大した手間ではありません。持ち運びの手間は最寄りの(信頼できる)クリーニング店の立地にもよると思うので、各々でご判断頂ければといったところですね。
宅配は箱詰めがありがたい
宅配クリーニングの意外なメリットとして、箱詰めで返送されることが挙げられます。箱から出してタンスに仕舞う方にはあまり関係ないのですが、タンスの容量が限られている等で収納に困っている場合は、箱に入っているとそのまま積み重ねてクローゼットや家具の上に置いておけるので、収納の選択肢が増えます。箱無しだと積み重ねはまず無理ですし、タンスの中も出し入れを重ねるといつの間にかシワになっていることがあるので、しっかり守ってくれる箱に入っているというのは結構な安心感があります。
洗濯方法比較表
手洗いと洗濯機、クリーニング店と宅配をそれぞれ表で比較しました。やはり価格以外はプロが圧勝となりますが、安く、その場で処置できる自宅洗いと使い分けることでより着物の扱いに幅がでることがお分かり頂けるかと思います。
頼れる宅配クリーニング【きものtotonoe】
ここでお勧めの宅配クリーニングを紹介しておこうと思います。年間6万点もの着物を扱う和服専門の大手宅配クリーニング【きものtotonoe】さんです。
きものtotonoeの特徴
自分では落とせない汚れに対応できる
やはりプロにお願いする一番のポイントはコレですね。コーヒーのような強い着色汚れや口紅、血液、それからタンスに入れっぱなしで生えてしまったカビや、染み付いた匂いにも対応できます。
クリーニング専門なので、やりとりは最低限
実は和服関連のお手入れで顧客に嫌がられているのが、「ついでのセールス」です。着物のお直しや洗濯の仲介を引き受けてくれる呉服店等もあるのですが、店舗によってはクリーニングの依頼と共に別の着物を勧められるようなこともあるようです。しかしきものtotonoeは着物の宅配クリーニングを専門で扱っているので、商品を勧められるようなことはありません。シンプルに着物を預かりクリーニングをするのみなので、安心して依頼できます。
見逃した汚れも見つけてくれる
クリーニングですから目立つシミを落としてくれるのは勿論なのですが、きものtotonoeのスタンダードコースでは依頼を受けた着物に対し入念な検品が行われるので、着用時気付かずについてしまった汚れや見えにくい場所のシミ等もプロが見つけてくれます。薄いシミなら自宅で洗って落とすことも可能ではありますが、そもそも見つけられなければそれも無理な話です。
きものtotonoeへ衣替えの前に依頼することで、シーズン中についた汚れやシミを見つけるところから落とすところまで一貫して対応してくれます。
丈夫なケースで届けてくれる
先程も記載した通り、一般のクリーニング店と一番の違いがコレですね。しっかりとした箱で届くので、季節替わりの収納時にタンスだけでなく箱で積み重ねたり棚に入れておくことで収納の選択肢を増やせます。引っ越しの予定に合わせて依頼してそのまま運んでしまうのも良い使い方ですね。
色かけ修正も対応可能
きものtotonoeでは一般的なクリーニング店ではまず対応できない経年やスレによる色かけにも対応できます。鮮やかな柄が部分的に色あせてしまったリ、一部の色合いが変わっているような着物も直してもらえるので、まずは是非見積もりをお願いしてみましょう。
価格設定と注意点
丸洗いのみであれば5,830円~
きものtotonoeによる着物のクリーニングですが、シンプルな丸洗いであれば、5,380円からとなっています。作りがシンプルだったり色合いでシミの有無がハッキリしているような場合はこれで十分でしょうね。診断や特殊作業等の追加がある場合はここに別途で料金が上乗せされます。詳しくはきものtotonoeさんの公式サイトを御覧ください。
時期によっては納期が長くなる
信頼度故に大変な需要がある宅配クリーニングなので、季節によっては納期が3-4ヶ月となってしまうこともあります。これは一長一短で、特に急がないのであればむしろ収納で気を使う着物を預かってもらえるという考え方もありますし、短納期を求めるのならクリーニング店、季節替わりのオーバーホールであればきものtotonoeと上手く使い分けられると良いですね。個人的にはやはり、シーズン終わりに預けて返ってきたら箱のまま収納、再びシーズンが訪れたら着物を活用するというサイクルが便利に感じます。
特徴を活かしてベストなお手入れを
以上の通り宅配クリーニングは非常に便利で、質の高さが目立ちます。しかし自宅での手洗いや洗濯機洗い、クリーニング店もそれぞれに異なる特徴があり、「どんなときでもコレが一番いい」というものではありません。是非この記事を参考に自分に合った、今必要な着物のお手入れ方法は何なのかベストな方法を見つけて頂きたく思います。
1つ言えるのは「分からない」という結論であればプロに任せるのが一番です。手探りでのお手入れは本当に失敗時後悔するので、それだけは避けて欲しいなと思います。
そして今回紹介したきものtotonoeさんの技術は本当に素晴らしいので、着物のお手入れを考える際は是非下のリンク先で内容を内容を確認してみてくださいね。